TAIYO YUDEN

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“MLCCの小型・大容量化を実現する技術”
そのカギは材料の微細化にあった!
材料から自社開発する理由とは

#コンデンサ

電子機器の小型・高性能化に伴い、よりハイスペックな性能を求められるMLCC(Multilayer Ceramic Capacitor、積層セラミックコンデンサ)。サイズはより小さく、静電容量はより大きく――。相反するオーダーをいかにクリアするのか?今回は、MLCCの生産プロセスとともに、小型・大容量化を実現する「材料技術」にスポットを当てます。

目次

  • ▶︎MLCCの基本構造と生産プロセス
  • ▶︎小型・高性能化のカギを握る「材料の微細化」
  • ▶︎材料から自社開発する理由は?

MLCCの基本構造と生産プロセス

IoT、5G、ADAS(Advanced Driver-Assistance Systems,先進運転支援システム)化による需要拡大とハイスペック化が求められ続けるMLCC(積層セラミックコンデンサ)。

例えば、ハイスペックなスマートフォンには1,000個以上のMLCCが搭載されており今後も性能向上により搭載数の増加が予想されるため、静電容量(蓄えられる電荷量)を下げずに小型化する事を求められています。つまり、同サイズでの大容量化、同容量での小型化とラインアップの拡充がMLCCに求められています。

MLCCの小型・大容量化をいかに実現していくのか。その答えは、今回のテーマ「材料の微細化」がカギになるのですが、より理解を深めるために、まずはMLCCの基本構造と生産プロセスについて説明いたします。

<基本構造>
「MLCC=積層セラミックコンデンサ」の名前の通り、セラミックスを原料とする誘電体シートと内部電極を、何枚も交互に重ね合わせた積層構造をしています。


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▲MLCC断面図と積層構造イメージ

太陽誘電のラインアップには縦0.25×横0.125×高さ0.125mmの極小サイズから業界最大容量の1,000uF(縦4.5×横3.2×高さ3.2mm)までニーズに応じて様々なラインアップがあります。その技術は積層する誘電体シートを薄くし(1ミクロン未満:髪の毛の1/100レベル)正確に積み上げる(最大で1,000枚以上)技術で実現しています。

<生産プロセス>
MLCCの生産プロセスは『材料技術』『印刷技術』『積層技術』の技術で成立しています。

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▲MLCC生産プロセス概略図


MLCCは誘電体シートをより多く重ねることで大容量化が実現できますが、その分MLCCの厚みは増していきます。一方で、小型化も同時に実現するためには、より薄く高品質な誘電体シートを作ることが必要になってきます。
そして、シートを薄くするのに必要なのが、『材料技術=微細化』です。

小型・高性能化のカギを握る「材料の微細化」

材料の微細化は、「誘電体セラミックス」をナノレベルで小さな粒子にすることで、その後の工程や品質に関わる重要な技術といえます。

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▲微細化前後の粒子比較/微細化により密度が高まっている

実は材料の微細化は、ただ粒子を細かくすれば良いという単純なものではなく、「粒子を均一なサイズに微細化」する技術が不可欠です。なぜなら、粒子サイズにばらつきがあると、密度不足による静電容量の低下や、誘電体シートの厚みを均一に保てなくなるなど、本来求められる性能基準を満たせなくなってしまうのです。

たった1μm厚の誘電体シートでも、1,000枚以上も積み重ねれば、最終的な誤差も大きくなってしまうため、材料をいかに高精度で微細化できるかが、そのメーカーの技術力であり、MLCCの性能と品質を左右する重要なポイントなのです。

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▲太陽誘電製の最小形状MLCC/材料微細化がこのサイズの実現に繋がっている(縦0.25×横0.125×高さ0.125mm)



材料から自社開発する理由は?

太陽誘電では創業以来培ってきた要素技術にさらに磨きをかけ、エレクトロニクス機器の進化に貢献する電子部品を創出するべく材料開発から製品化を行うことで、市場ニーズに対応した製品開発を進めています。
市場・顧客の様々なニーズに対するために、これからも『材料技術』の高度化を進めていきます。

今回ご紹介した技術

太陽誘電ホームページで
詳しく解説しています