TAIYO YUDEN

技術やソリューションを発見!

「インフラ機器のスマート化」
気づいてないけど身近にあるIoTと
IoT向け通信方式「セルラーLPWA」とは

#セルラーLPWA

私たちの生活に浸透してきたスマート家電。一方で「インフラ機器のスマート化」はご存知でしょうか?中でも、ユーティリティと呼ばれる電気・ガス・水道分野では、スマート化の動きが加速しています。
今回は、インフラ機器のスマート化の事例と、それを実現するためのIoT向け通信方式「セルラーLPWA」をご紹介します。

目次

  • ▶︎ここまで来ているインフラ機器のスマート化
  • ▶︎IoT向け通信方式「セルラーLPWA」の特徴とメリットとは?
  • ▶︎セルラーLPWAモジュールで広がるIoT化の将来像

ここまで来ているインフラ機器のスマート化

近年IoTが急速に普及し、空調や照明、テレビなど、スマートフォンと連携したスマート家電も一般的になってきました。
私たちの生活に身近な家電のスマート化の話題が注目されていますが、暮らしの中で意識することが少ない「インフラ機器」の世界でも、実はスマート化が着実に進んでいます。10_photo01_2.jpg

▲さまざまな家電がスマート化されている私たちの生活(イメージ)

インフラ機器の中でも、日常生活に密着した電気・ガス・水道のいわゆるユーティリティ分野のスマート化が顕著で、既に普及している電力スマートメーターについで、ここ数年急激に普及しているのが「スマートガスメーター」です。
そもそもガスメーターは、屋外と住居内のガス管の間にあり、「ガス使用量の計量」の他にも「使用状況のチェック」や「異常時のガス遮断」といった安全装置の役割も担っています。

これまでの一般的なガスメーターは、使用量はもちろん、ガスの供給状態のチェックは、ガス会社によっても異なりますが月に一回などの頻度で、人手によって収集・確認されています。ときどき検針をしている姿を見かけることがありますよね。

一方で今後普及が期待される「スマートガスメーター」は、メーター内に「無線通信モジュール」が組み込まれており、使用量や異常検知といったあらゆる情報をリアルタイムでガス会社に送信できる仕組みです。また、通信機能があることで、ガスの供給制御の遠隔操作も可能になります。
検針や情報収集の効率化といった利便性はもちろんのこと、安全装置としてのさらなる機能向上も期待されています。ちなみにガス業界ではこれを「ガス集中監視システム」と呼んで普及促進に取り組んでいます。

IoT向け通信方式「セルラーLPWA」の特徴とメリットとは?

これらのスマートメーターは、通信回線でガス会社などとデータのやり取りをしているのですが、現在、その通信方法として注目されているのが「セルラーLPWA(LTE)」というIoT向け通信方式です。
この規格は従来の携帯電話の通信網を活用したLTE(4G)をベースに開発されたもので、3GPP(携帯電話の国際規格団体)ではCat-M1、NB-IoT、Cat-1という通信規格を定義しています。高速・大容量の5Gが主流となる時代に、なぜLTE規格をベースにしているのでしょうか?

その理由として挙げられるのは、規格名にもなっている「セルラー=携帯通信網」「LPWA=Low Power Wide Area」が示す通り、「低電力・広範囲」であり、かつ「大収容力」という特徴が、確実なデータ送受信を条件とするインフラ機器に必要とされているからです。

10_photo02_4.jpg
▲携帯通信網でスマートガスメーターからデータ収集し、基地局を介してガス会社のシステムへ情報が送られる(通信イメージ/概略図)

例えばガスメーターのような機器では、大容量データを一度に送受信する必要はなく、むしろ、小さなデータ量を一定間隔で細かく送受信すること、そして省電力で通信できることが求められます。
また、通信の帯域幅の中でより多くの端末(つまりスマートメーター)を収容でき、携帯基地局のカバレッジ(通信エリア)の面でもLTEは安定した設置状況のため、全国くまなくカバーできることも、LTEベースのセルラーLPWAを採用するメリットになっています。

セルラーLPWAは、携帯通信網の基地局を使うことにより、インフラ機器の管理者は自前での無線通信設備の設置やメンテナンスが不要になる上、全国規模の広範囲なカバレッジ(通信エリア)を利用できるメリットもあり、他の無線通信規格よりもインフラ機器に適した規格であるといえます。

セルラーLPWAモジュールで広がるIoT化の将来像

ここまでガスメーターを例にして「セルラーLPWA」とスマート化の事例を見てきましたが、ユーティリティ分野の水道メーターや電力メーターもスマート化が進んでおり、そこにもセルラーLPWAの無線通信技術が活用されています。
そして今後、どのようなシーンでセルラーLPWAの技術が広がっていくのでしょうか?

セルラーLPWA活用例①:自動販売機の遠隔管理
私たちの身近なところでは、自動販売機での活用が見込まれています。
スマートメーターと同様に稼働状態の把握はもちろんのこと、コンビニのPOSシステムのように、詳細な販売推移などのマーケティング情報のデータ送信で、商品補充のタイミングを把握したり、コンシューマーニーズに合わせた最適な商品展開も可能になることでしょう。
また、無線でのリアルタイム通信の強みを活用して、防犯カメラや災害情報を表示するディスプレイを搭載した自動販売機で、防犯・防災機能の拡充も期待できます。10_photo03.jpg

▲セルラーLPWAの活用で交通インフラ分野のIoT化も(イメージ)

セルラーLPWA活用例②:建造物の予防保全
高速道路をはじめとする日本全国に張り巡らされた道路網は、高度経済成長期に急速に整備され、現在ではそのメンテナンスが課題となっています。 
特に、目視確認による現地調査は人的リソースの面でも、巡回頻度の面でも制約があります。
そこで、劣化監視センサーとセルラーLPWAの無線通信技術を組み合わせることで、リアルタイムな集中管理が実現できます。そうすることで、日本全国で必要な時に必要な対策を講じることができ、効率的な道路メンテナンスにつなげることが可能になるでしょう。
これは、道路でのメンテナンス活動に限らず、橋梁・トンネル・ビルなど建造物全般での活用も考えられる技術です。


太陽誘電では、このセルラーLPWAをモジュール化し、あらゆる分野でのIoT事業の展開を進めています。
モジュール自体の品質はもちろんのこと、組み込む製品に応じたカスタマイズ設計を基本としているため、形状やスペックなど、用途に応じて最適化されたモジュールをご提供できます。

太陽誘電は、「セルラーLPWAモジュール」でIoT技術のさらなる発展とより快適で便利な生活の実現に貢献いたします。

今回ご紹介した技術

太陽誘電ホームページで
詳しく解説しています