TAIYO YUDEN

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“勘に頼らない”3密対策
これまでの技術×これからの技術で、
3密の見える化、そして感染予防へ

#soliot™(ソリオット)

「密閉」「密接」「密集」。ニューノーマル社会では、この“3密”回避が求められています。しかし、感覚で回避しているのが現実ではないでしょうか?今あるテクノロジーの組み合わせによる3密の「見える化と感染予防」の実証試験についてお伝えします。

目次

  • ▶︎“感覚に頼った3密回避” 3密状態は把握できるのか?
  • ▶︎3密回避に活用する既存テクノロジーと見える化のシステム
  • ▶︎IoTエンジンsoliot™️を活用した<3密の見える化と感染予防>実証試験

“感覚に頼った3密回避” 3密状態は把握できるのか?

換気やフィジュカルディスタンスといった、3密の回避は大切な取り組みの一つになりました。しかし、確実に実施すべき3密回避も、“感覚に頼った”対応になっているのが現実かもしれません。
今まで、感覚に頼っていた大きな要因は、「3密状態が見えない」という点にありました。逆に、“3密の見える化”をすることができれば、効果的に回避するポイントが把握できて、感染予防にも繋がると思いませんか?

そこで今回は、太陽誘電のIoTエンジン「soliot™️(ソリオット)」を用いた、“3密の見える化”実証試験についてお伝えします。
この実証試験は、センサとsoliot™️の無線ネットワークとクラウドシステムの連携で「人の位置関係」や「滞在時間」、「環境状態」などから、3密状態を見える化し、さらに感染者が発生した際には、濃厚接触が疑われる対象者を割り出すことが可能になるというものです。

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▲3密状態の把握に活用できる機器/これらの機器を組み合わせて「3密状態の把握と回避」を実現させる

そもそも、“3密を見える化する”とはどのようなことなのでしょうか?
それにはまず、3密状態を把握することが重要です。

<密閉状態の把握>
密閉回避の一番の目的は、室内空間の空気を滞留させずに、常に新鮮な空気を循環させることにあります。
常に窓が開放されている状態に保ち、外気を取り入れることが必要ですが、いつの間にか開け忘れてしまうことも考えられます。そこで、密閉状態になっていないかを把握する方法として、「開閉センサ」を使って窓の開閉状況を検知します。また、「CO2センサ」で室内の二酸化炭素(CO2)濃度を測定することで、空気が新鮮であるかを判定することも可能になります。

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▲密閉状態の把握/窓の開閉状態と「ビル管理法」で定められているCO2濃度1,000ppmを基準に900ppmを超えた時に密閉状態と判定

<密集・密接状態の把握>
密集・密接の回避に必要な「フィジカルディスタンスの確保」。人と人との距離がどのくらい保てているか、そして、ある一定の空間に何人いるかかも判断のポイントです。
人との距離や室内の密集度は、客観的な“モノサシ”が必要になってきます。しかし日常生活でメジャーを持って歩くわけにもいきません。そこで、そのモノサシとして有効なのが、無線通信技術を使って人の位置関係を把握する方法です。一人ひとりが、「ビーコンタグ(発信機)」を身につけておくことで、密集度を測定することができます。

3密回避に活用される既存テクノロジーと見える化のシステム

これまで見てきた3密状態を把握する3つの方法、「開閉センサ」「CO2センサ」「ビーコンタグ」はすでに一般的に普及している既存の製品。
新しい脅威になっている新型コロナウイルスに対して、専用の新しい技術ではなく、なぜ今までもあった製品を使うのでしょうか?

既存の製品を使うメリットとして、性能面の実績と信頼性が確立されていること、そして新規開発にかかるコストやタイムロスが発生せず、スピーディーに市場展開が可能になる点が挙げられます。
そして、既存製品とIoTテクノロジー(※)を組み合わせることで、新型コロナ対策、特に3密の見える化と回避が可能になります。
これまでの製品と技術で、ニューノーマル社会の新しいソリューションを生み出すことができるのです。
(※)IoT:Internet of Things(モノのインターネット)。様々なモノをインターネットで繋ぐことの総称。

<情報集約と3密の見える化>のテクノロジー
「IoTエンジンsoliot™️」でセンサやビーコンタグの情報を収集し、「GUIアプリ」を使って、見える化をします。
どちらも太陽誘電が開発したもので、工場や農場などの生産現場のモニタリングや、巡回警備の分野で導入されていて、各種センサで検知した情報を一元化し、稼働状況等を見える化するシステムです。

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▲これまでのIoTエンジンsoliot™️の活用イメージ例/すでに生産現場などで導入・稼働している

IoTエンジンsoliot™️は各検知センサ(センサノード)の情報を受信し、クラウド上に送信するシステムで、いわゆるゲートウェイの機能を持った装置とクラウドシステムを組み合わせた、情報集約システム。このIoTエンジンsoliot™️で収集したセンサの検知データを、見える化させるのがGUIアプリです。
GUIアプリでは、グラフィカルに検知データを表示・分析することが可能になっています。
このIoTエンジンsoliot™️とGUIアプリによって、最終的に「3密の見える化」を実現できるようになるのです。

今までは単独で使用されることの多かった「開閉センサ」「CO2センサ」「ビーコンタグ」。
これらには無線通信モジュールが内蔵されている機器も多く、その利点を活かして、IoTエンジンsoliot™️で連携させ、検知データを受信・集約、GUIアプリで、情報の一元管理・分析する。
それぞれの機能の総合力で、“3密の見える化=感染予防”のソリューションとして活用することができるのです。

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▲IoTエンジンsoliot™️の概念図/センサからのデータをゲートウェイ端末でクラウドに中継し、GUIアプリでデータの見える化と分析を行う

では実際にどのように新型コロナの対策に活用できるのでしょうか?
次章では、実際に行われている実証試験についてご紹介します。

IoTエンジンsoliot™️を活用した
<3密の見える化と感染予防>実証試験

現在、太陽誘電で行われている<3密の見える化と感染予防>の実証試験。
ここでは、その試験項目や、どのように新型コロナ対策に活用できるのかをご紹介していきます。

実証試験では次の3つのモニタリング項目で精度確認をしています。

<1、密閉モニタリング>
・リアルタイムでCO2濃度をグラフ表示。
・900ppmを超えたときに密閉と判定(ビル管理法1,000ppm基準参考)。
・密閉判定時にアラートメールを発報。

<2、窓開閉モニタリング>
・部屋の換気がされているか、窓開閉状態をセンシングし色分けで表示。
・密閉判定時にメール発報により窓開閉指示。

<3、密集モニタリング>
・色の違いで視覚的に密集を表示
・密集判定時にメール発報
(例)
10㎡当たりの位置タグ数量(人数)をカウントし、25人を超えたときに密集と判定し発報
※25人/10㎡がおよそ2m間隔、10㎡単位でsoliot™️を設置

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▲実証試験の様子
左/各種センサとゲートウェイ端末の設置概略 右/デスク上のパーテーションなどにゲートウェイ端末を設置

「密閉」「窓開閉」「密集」の3項目のモニタリングデータの精度試験や、データ検証を太陽誘電 高崎グローバルセンターにて実施中で、そこで得られた結果をもとに、「新型コロナ感染予防ソリューション」としての実用化を目指しています。

また、3項目のモニタリングデータは過去2週間まで遡ることができるため、
万が一、感染者が発生した場合には、濃厚接触の疑いがある人の特定や、フロアの消毒ポイントの把握にも役立てることが期待されています。

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▲感染予防GUIアプリ画面と過去2週間のモニタリングデータの表示例
 左/感染者との接触時間量から濃厚接触者を絞り込める 右/感染者の滞在エリアと時間量から重点的に消毒すべき箇所を特定可能

客観的なデータで3密状態を把握・見える化できるようになれば、より具体的な3密回避や感染予防につながります。
ニューノーマル社会は、新型コロナウイルスと共存していく社会とも言われるなかで、私たちが安心して生活するために、着々と進む<3密の見える化と感染予防>の実証試験。
その様子や結果は、今後もレポートしていきます。

今回ご紹介した技術

太陽誘電ホームページで
詳しく解説しています